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フイラリア症(正確には犬心臓糸状虫といいます)は、蚊の媒介によって起こるとても深刻な病気です。
犬の犬糸状虫感染症(フィラリア症)は世界中で診断されています。犬糸状虫の感染に必要な蚊が生存するのに充分な気温と湿度があり、吸血されたミクロフィラリアが犬に寄生する感染幼虫になるのに充分な温度があればどこでも感染する可能性があります。日本での感染ピークは6〜8月です。感染幼虫になるには気温で左右されますので毎年発生する時期が違ってきます。ただ、都市部では換気口や下水施設など一年を通じて蚊に快適な環境を提供できるようになっています。予防も夏場だけでなくずっと続けてされることをお勧めします。

 
フィラリア予防の知識ということで アイン動物病院の考え方をシリーズでお伝えするコーナーです。
@ フィラリアの予防期間
A. 猫のフィラリア症と予防の推奨
B フィラリア検査について
C フィラリアの予防策
 
HDU概念に基づく犬糸状虫感染期間について
犬糸状虫症予防期間は、「犬糸状虫感染開始後1ヶ月から感染終了後1ヶ月 までとする」といわれています。しかし、年によって気温差があり、犬糸状 虫の感染開始と終了時期が正確にいつなのかを判断することは非常に困難です。
投与期間で確実に予防するために感染期間と最終投薬時期を知る手段として HDUの概念が生じてきました。
注)
HDU(Heartworm Development heat Unit)
犬糸状虫を媒介する蚊の 体内でミクロフィラリアが感染幼虫に発育するのに必要な積算温度の単位。
【算出方法】
HDU=日平均気温−臨界温度(14℃)
日平均気温はその日の最高気温と最低気温を足して平均を出します。
1日のHDUの求め方はその日の平均気温から14℃を引いたものです。
たとえば、ある日の最高気温が21℃、最低気温が13℃の時は、この日の HDUは、(21+13)÷2−14=3です。次の日は「5」、その次の日は「4」であったとすると、3+5+4・・・となり、この積算が130となる日が感染開始の日になります。HDUが マイナスになる場合は、「0」とします。感染終了日は、30日間でHDUの 積算が130となる最終の日とされています。これには、蚊の種類、活動時期や 寿命なども考慮する必要がありますが、基本的にはこの計算方法で概ね対応で きると考えられています。(日本糸状虫症研究会 犬フィラリア症予防普及会)
参考資料(三共)

大阪府各地域の気象台データ(クリックしてください↓)

月別平均気温
豊中
大阪
能勢
枚方
HDUに基づいて算出されましたフィラリア感染期間は、あくまで外気温 だけを考慮したものであり、私たちの生活を取り巻く様々な要因(環境、蚊の種類、活動時期や寿命 など)が潜んでいます。
現在の日本では温暖化やヒートアイランド効果などで、一概に外気平均気温で評価して 良いか疑問が残ります。 それは、当然、温水がごく日常的にどこの家庭でも使われ、下水に流される 日本では、下水道の温度はかなり暖かいのです。 また、エアコンやファンヒーターの発達で、室外機によるホットスポット的な 環境がいたるところにあることも事実です。
そのひとつの証明が、背赤ごけぐもなどの熱帯外来昆虫が、日本の真冬でも見つ かるという事実です。 日本のシマハマダラカやアカエイカやトウゴウヤブカなどは、約 2ヶ月生存するといわれています。
右記内容報道(2003年新聞報道)もさまざまな環境要因を考える必要性がある ことを示唆しています。

これらの理由により、 当院では、通年を通してのフィラリア予防を開業時より、当院にお越しいただく 皆様には強くお奨めをしています。
また、フィラリアだけでなく、ノミに関しても通年投与の必要性があります。 そのため、当院では、システックを第一に皆様にお勧めをしております。HDUの予防期間を最低限予防すべき期間と考えていただければよいと思います。
システック通年投与は、様々な環境因子に対応する意味でも最高の予防スタイル と言えると考えます。
 
【熱帯や亜熱帯に生息し、伝染病のフィラリア症を媒介する蚊の一種 「ネッタイイエカ」が関西空港内で繁殖していることが、厚生労働省関西空港検疫所の調査でわかった。航空機で海外から運ばれたとみられる。
同検疫所は「地球温暖化が進み、関空が亜熱帯に近い環境になっている」と指摘。
さらに温暖化が進行すれば、生命の危険に直結する熱帯熱マラリアを媒介する 「ハマダラカ」が繁殖する危険性もあるとして警戒を強めている。
同検疫所によると、昨年7月に空港島南西の側溝でネッタイイエカの幼虫 (ボウフラ)25匹を初めて捕獲。12月にも幼虫51匹を発見している。
これは、東南アジアなどからの航空機で運ばれた成虫が空港内で産卵、繁殖した ことを意味する。 】
2003年新聞記事より抜粋
 
 
毎年、飲ませ始める前には必ず、血液検査を受けましょう。
フィラリアは蚊が媒介するため、夏を越すたびに感染が高くなります。血液を調べれば、感染しているかどうかが分かります。
(感染した犬に予防薬を投与しますと重篤な副作用が発現する可能性があります。)
投薬は毎月続けて行いましょう
予防薬の投与は、蚊からの感染がはじまる1ヶ月後から感染が終る1ヶ月後まで。その間は必ず、毎月1回の投薬を行ないます。
(気温が平均気温15℃を超えますと、蚊の吸血活動が始まるとされています。)
投与期間は地域差がありますので、獣医師にお尋ねください。
毎月1回飲ませてあげる事で簡単に予防ができます。
蚊から感染した幼虫を、心臓へたどり着くまでの間に、完全に殺すことができる薬の投薬で、確実に予防できる安全な方法です。
飲み薬のタイプには錠剤・粉・チュアブルタイプがあります。
   
製品名
メーカー
タイプ
 
システック 三共   月に1回、食事と一緒に与えます・成虫前に駆除できノミの予防にもなります。
ミルベマイシンA錠 三共   月1回の投与で駆除します。犬回虫などの寄生虫も一緒に駆除します。
カルドメックチュアブル メリアルジャパン
大日本製薬
チュアブル 毎月1回の投与で駆除します。回虫や条虫などの寄生虫も一緒に駆除します。
ドバンテージハート バイエルメディカル スポットオン 有効成分に「イミダクロプリド」と「イベルメクチン」を配合したスポットオン製剤で,月に1回滴下投与することにより,犬糸状虫症の予防ならびに犬に寄生するノミの駆除ができる製品です。「イミダクロプリド」は、アドバンテージ スポット同様に、皮脂と表皮細胞間に広がり、とどまることで、ノミに対する速効性と持続効果を発揮します。「イベルメクチン」は,皮膚より速やかに吸収され血中に入ります。その後は、経口投与剤と同様に犬糸状虫予防効果を発揮します。