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動物由来感染症

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寄生虫性
動物由来感染症

第IV類感染症
発生・拡大を防止すべき感染症

エキノコックス症

原因

テニア科エキノコックス属に分類される条虫(サナダムシ)で本来はイヌ科の動物を終宿主としています。虫卵は直径が0.03mmととても小さく、肉眼では見えません。成虫は体長約1~5mmほどの小さな条虫です。片節数は4節ほどで糞便とともに排泄されます。虫卵も一緒に排泄され、中間宿主となるネズミなどの小型げっ歯類に食べられます。この宿主の中で虫卵は孵化し、包虫嚢になります。数ヶ月かけて大きくなると(多房化)多包虫とばれるようになります。
包条虫には単包条虫と多包条虫の2種類があます。
多包条虫は北海道に多く、単包虫症は西日本特に九州で報告されています。

2003年、厚生労働省は危険な動物由来感染症の一つ「エキノコックス症」が、「飼主らの間に急激に広がる危険性がある」として、全国の都道府県に「感染防止策の徹底」などを求める通知を出しました。今、キツネ以外に飼犬が問題になっています。

感染

糞便に排出された卵をノネズミが食べ、そのネズミをキツネや犬が食べることで感染します。人や豚は多包条虫に感染。

感染した動物から排泄される糞便には多量の虫卵が含まれています。排泄された虫卵は土の中や小川などに入り込み、ここから野ネズミが水を飲んだりすることで中間宿主となります。感染したネズミを食べたキツネや犬が感染し終宿主になります。それらの動物から排泄された糞便にも虫卵が排泄され人が感染していきます。

人への感染はキツネやイヌなどから排泄された虫卵に汚染された水、食べ物、埃などを経口的に摂取した時に起こります。感染地域で有機農法で収穫された野菜を生食することでも危険があるといわれています。

だいたい北海道のキタキツネの15%が感染しているといわれています。次いで多いのが野犬です。
北海道では多包虫症が多発しているといわれますが本州・九州・四国と交通網がつながっていますのでこの地域でも感染の報告が多数あります。
自然界での中間宿主の野ネズミの感染が最も多く、ウシ、ヒツジ、ヤギ、ブタがこれに次ぎます。
キタキツネや野犬が包虫に感染した野ネズミを捕食すると小腸内で包虫が4~5週間で成虫となり、虫卵を排出します。

成虫と幼虫が寄生できる動物は、それぞれ決まっています。
人の体内の幼虫は成虫にはらず卵は作り出されませんので、人から人への感染は起こりません。

イヌ、ネコも人と接触する機会が多い終宿主ですの注意が必要です。

人に虫卵が摂取されると孵化した幼虫が肝臓、肺、脳など重要な臓器に定着して包虫といわれる直径1~5mmの袋のようなものを多数形成します。
包虫の幼虫はとてもゆっくりと増殖し、身体の各部にガンのように転移し臓器や組織を破壊します(包虫症)。また、血液に乗り全身へと転移していきます。

症状

犬は無症状が多い。寄生場所で症状は違います。

寄生数が少ない場合は無症状。多い場合は下痢や腸炎がみられます。終宿主であるキツネやイヌは成虫が腸へ寄生するだけで害は与えませんが虫卵を摂取した場合には、人と同じ様な症状を起こします。

ヒトは中間宿主となります。ヒトが感染すると、幼虫のまま肝臓や肺に住みつき、進行性の腫瘤や膿胞を形成します。感染してから症状が出るまでの潜伏期間は5~15年と長く、この間は無症状のため、気がつかないうちに悪化してしまうことが多く見られます。
怖いのは感染しても5年~15年間くらいは無症状で経過し、症状として表れるのが重篤な肝障害や死亡の危険があるような状態になってしまうからです。

人に感染した場合、卵から成長し包虫嚢が大きくなると肝臓内の胆管や血管が塞がれ肝機能に障害が出始めます。包虫嚢が胸腹壁や周囲の臓器を圧迫して疼痛などの症状が出ます。進行すると肝腫大、閉塞性黄疸、肥大性肝硬変など重度の肝機能不全が起こります。包虫嚢が脳に侵入すると死亡する場合もあります。肺や骨髄などさまざまな臓器に転移し寄生場所で症状も異なります。
子供の場合は大人と違い、経過が早いようです。

多包条虫の好む場所は肝臓が最も多く、次いで肺、腎臓、骨、脳、そのほかとなっています。

感染されると治療はできません。

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