いつもそばに

ダニといってもたくさんの種類があります。その中でも動物にとって恐いのは『マダニ』と呼ばれるダニです。一般家庭にいるダニ(ハウスダストマイト)と違って体も大きく堅い外皮に覆われています。ダニは昆虫とは違います。触覚がないこと、ほとんどのダニには目がなく脚は8本です。頭や胸、腹の区別はありません。どちらかというとクモに近い生物です。またダニは世界中に分布し、約10000種ほどが確認されています。ただし、これは一部かもしれません。

活動するのは春から夏といわれています。一般的には夏に十分吸血すると動物から離れ産卵します。秋には幼マダニになり冬眠します。しかし放牧牛の小型ピロプラズマ症や犬のバベシア症の媒介者として知られ、全国に広く分布するフタトゲチマダニは、早い地域では3月頃から活動を開始し夏に成マダニとして最も数が多くなり活発になります。非常に小さく発見が困難な幼ダニも、2月頃からすでに病原体の媒介をすべく活動しています。人獣共通感染症である野兎病やヘパトゾーン病の媒介者として知られるキチマダニは真冬でもしばしば寄生が確認されますので、マダニは一年中活動していることになります。

マダニの種類 大きさ 生息地
フタトゲチマダニ ♀:3㎜、♂:2.3㎜ 全国
タネガタマダニ ♀: ㎜、♂: ㎜ 全国
キチマダニ ♀:3㎜、♂:2.4㎜ 全国
オオトゲチマダニ ♀: ㎜、♂: ㎜ 全国
ヤマトマダニ ♀:3.2㎜、♂:2.3㎜ 九州以北
シュルツェマダニ ♀:3.2㎜、♂:2.5㎜ 北海道、本州、九州の山岳
ツリガネチマダニ ♀:2.8㎜、♂:2㎜ 本州、九州
タカサゴキララマダニ ♀: ㎜、♂: ㎜ 西日本
クリイロコイタマダニ ♀♂とも:3㎜~4㎜ 沖縄、九州、西日本

マダニは卵から孵ると6本脚の幼ダニに、最初の脱皮で8本脚の若ダニになります。再度脱皮して8本脚の成ダニと4段階の成長過程があります。

マダニは卵以外それぞれ動物に寄生して吸血します。
成ダニは寄生して1週間ほど吸血し交尾をします。幼ダニや若ダニは発育のために吸血します。脱皮のときは充分吸血し、地上に落下します。10~20日ほど地上で生活して再度寄生のチャンスを狙っています。成ダニが吸血するのは産卵のためで、飽血すると吸血前の100倍以上の体重になります。1匹の♀ダニが約1ml吸血します。十分吸血した雌は宿主から離れ地上で卵を産みます。一匹の雌が産む卵は数千個になります。(30日間で2000~3000個)卵を産み終えると雌は死にます。卵は数週間後に孵化し宿主が来るのを待ちます。マダニはこのサイクルを繰り返します 。