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この死亡率の高い感染症にはワクチンがありません。

免疫システムはすべての動物が持っているもので、外から侵入したウィルスや細菌などから体を守るための働きをします。 健康であればケガをしても化膿しないで治ってしまうのは、この免疫システムがきちんと働いているからです。
しかし、免疫力が低下すると細菌の増殖を抑えられず、傷が治らない状態が続きます。 免疫力が抑制されると、健康なら何でもないような細菌やカビ、寄生虫などが体中で増殖し、ひどい場合には死亡の原因になることもあります。
栄養状態が悪い場合、ストレスがある場合などでも免疫力の低下が起こります。
 
猫コロナウイルスの潜伏期は数日〜数ヶ月、だいたい14日くらいと云われていますがはっきりしません。感染猫との接触や感染猫から排泄された唾液や鼻汁、糞便や尿から直接的に、または汚染された物から間接的に経鼻あるいは経口感染すると考えられます。
猫コロナウィルスには他に腸炎を起こす腸炎性コロナウイルスがあります。

発症すると症状が出て回復までに時間がかかるのが特徴で長いと数ヶ月かかります。初期は発熱(39℃以上)、食欲不振、下痢、嘔吐、脱水症状、貧血などで徐々に衰弱していきます。やがて次のどちらかの症状があらわれます。
滲出型(ウエット-湿性型)
お腹に水がたまる腹部膨満、胸郭内に水がたまると呼吸困難になります。痛みはほとんどありません。発症したネコの大部分が腹水や胸水がたまる滲出型といわれるこのタイプです。感染後数週間から数か月後に元気や食欲がなくなり、発熱し、お腹の周囲が膨大してきます。 そして腹水と胸水がたまってきます。
腹水と胸水の両方がみられる場合と、どちらか片方がみられる場合とがあります。
そして呼吸困難、貧血、脱水、黄疸や下痢などの症状がみられます。
乾燥型(ドライ)
腹水や胸水がたまらないタイプガ実質型(非滲出型)といわれるタイプです。様々な臓器、器官が侵されます。特に肝臓、腎臓、腹膜、眼、中枢神経系(運動機能低下、麻痺など)が侵されます。 この非滲出型は、発症までの経過は滲出型とほぼ同様です。
症状としては、中枢神経系や眼に病変がみられます。 神経症状として、脳や脊髄に炎症がおき運動失調や行動異常、痙攣、意識障害、そして後ろ足の麻痺などがみられます。
また眼がおかされた場合には、眼の中に浮遊したものがみられたり、眼の各部に炎症がおきて失明することもあります。
予防注射はありません。 感染予防が最良の方法です。
そこで感染ネコとの接触を断つため、ネコを自由に外出させないことが第一です。
免疫性の病気なので感染した場合は環境に配慮します。ストレスを避け栄養を与えるようにします。
6か月から3歳のネコに多くみられ、比較的ゆっくりと進行し発病後は死亡率の高い病気です。 また、この感染症はチータなどのネコ科の野生動物にもみられます。感染しても発症するものは少ないのですが、発症した場合はそのほとんどが死亡します。
 
 
猫エイズ(AIDS)と呼ばれるこの病気は人や犬には感染しません。人のエイズとは全く別の病気です。猫免疫不全ウイルスに感染した猫のだ液や血液に存在するウイルスが、猫同士のケンカなどの咬み傷から侵入し感染します。感染しても発症するとは限りません。無症状のままの猫もいれば免疫不全を起こし発症する猫もいます。発症して初めて猫免疫不全ウイルス感染症となります。
現在空気感染や飛沫感染は確認されていません。また、母猫が感染していても胎児への感染は少ないとされています。
FIVウイルスの感染を受けると約4〜8週間後に微熱や下痢、そして好中球 ( 白血球の一つ ) が減少し抗体が陽性となります。
そしてリンパ節の腫れる時期が2〜9ヶ月続いた後に、無症状期となります。
この中にあるものは、数年後にすべての病気に対する抵抗力が衰えてしまいます。
そのためウイルス、細菌、カビ、原虫や寄生虫などに感染を受けてしまいます。

多くのネコが歯肉や歯周組織、そして舌や口の中に口内炎や潰瘍がみられます。
また慢性の呼吸器病として慢性気管支炎、肺炎、鼻炎がみられます。
皮膚や外耳に慢性の化膿がおきていたりします。
頑固な発熱、食欲不振、貧血、体重減少、全身性のリンパ節の腫れなどが続いて次第に体力が消耗してしまいます。
ですから、次の症状が見られた時には、速やかに受診しなければいけません。
   下痢や発熱が続いたとき、
   傷や口内潰瘍がなかなか治らないとき、
   顎の下や内股の付け根、そして膝の後などのリンパ節が腫れてきたとき、
   食欲不振、貧血、体重減少がみられたとき
予防注射はありません。
感染予防が最良の方法です。
そこで感染ネコとの接触を断つため、ネコを自由に外出させないことが第一です。
また、新たにネコを飼う場合は血液検査を受けることです。
検査の結果が出るまでは、他のネコと一緒に遊ばせないで下さい。
一度感染すると一生FIVウイルスを持っていますので、抗体陽性となったネコはできるだけ快適な環境で飼育して下さい。