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クリプトスポリジウム症

クリプトスポリジウム症

原因

コクシジウム亜網、クリプトスポリジウム科の小さな原虫で直径3.5~5.0μmです。世界中に分布しています腸粘膜上皮細胞の微絨毛内で増殖。

感染性のオーシスト(直径約5μmの球形)が糞便に排出されます。

排出直後でも感染性があり、水中や湿潤な環境では半年、低温ではさらに長期間生存しますがオーシストが体外で増殖することはありません。

感染力は強く、1~数個の摂取で感染し発症します。


●排出直後でも感染性があり、水中や湿潤な環境では半年、低温ではさらに長期間生存します。しかし、オーシストが体外で増殖することはありません。
●オーシストは、病院や家庭で使用される各種消毒液では死滅しません。水道水やプールの塩素消毒も全く無効です。殺滅には乾燥あるいは70°C以上の加熱が有効です。
●感染力は非常に強く、1~数個の摂取で感染し発症します。

 

感染

酪農家や獣医師など、動物と接触する機会の多い人は要注意。

感染動物の糞便中に排泄された原虫のオーシストで汚染された水や牧草を食べたウシなどが感染します。

この原虫は爬虫類や鳥類、魚類にも寄生します。特にウシと人への感染率は高くありません。

排泄されたオーシストは直ぐに感染することができる状態で摂取されると小腸でオーシスト内部の4個のスポロゾイトが離れ、それぞれが粘膜細胞から侵入していきます。

増殖した原虫の一部は糞便とともに排泄される、残りは体内に留まります。

感染された動物は激しい下痢を起こし、この下痢便の中には大量のオーシストが排泄されることになります。

汚染された生水、生野菜、手指などを介して オーシストの経口摂取により感染します。

 

症状

犬では流産、人では発熱などが。

子牛に多く感染し激しい水様性下痢を起こします。10日以上続く下痢で食欲もなくなり多推奨上を起こし衰弱します。

犬や猫が感染してもほとんど無症状で気づくことはありませんが排便中には多量のオーシストが排泄されます。

人が感染するとだいたい5日くらいの潜伏期間のあと、微熱が続き食欲不振や激しい腹痛ね水溶性の下痢といった症状が見られます。

呼吸器症状を伴わないインフルエンザの症状に似ています。特に免疫が低下していたり(エイズなど)すると激しい下痢が続き衰弱死することもあります。

治療

人も動物も、有効な治療法は知られていません。対処療法を行い自然治癒を待つことになります。

予防

予防薬もありません。糞便な処理を徹底的に行うことが重要となります。感染犬・猫の糞便には大量の「オーシスト」がいます。通常の消毒では効果がないため、スチーム洗浄や熱湯消毒や、感染動物の隔離が必要となります。