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インフルエンザ

インフルエンザ

インフルエンザ(influenza)は、インフルエンザウイルスを病原とする気道感染症であり、近年では「風邪一かぜ症候群―」の中には含まれません。
語源は、流行が周期的に現われるので、星や寒気の影響(influence)によるものからきているそうです。インフルエンザは、人類に対して最大級の疫病の一つです。
毎年世界各地で大なり小なりインフルエンザの流行がみられ、温帯地域より緯度の高い国々では冬季に、北半球では1~2月頃、南半球では7~8月頃が流行のピークとなります。熱帯・亜熱帯地域では、雨季を中心としてインフルエンザが発生しています。
日本では、毎年11月下旬から12月上旬頃に始まり、翌年の1~3月頃に患者数が増加し、4~5月にかけて減少していますが、夏季にもインフルエンザウイルスが分離されます。
つぎに、鳥インフルエンザ、特に高病原性鳥インフルエンザのヒトへの感染についてです。
高病原性鳥インフルエンザA(H5N1)ウイルスのヒト感染例は、世界の16カ国で感染者約850名、死者450名(2015年9月時点)です。
ヒトからヒトへ容易に感染する変異ウイルスの出現が疑われましたが、ウイルス遺伝子配列の解析では変異は確認されず否定されました。感染者のほとんどが自家飼養家禽の患鳥と接触の接触と考えらえれています。
A(H5N8)ウイルスは様々な系統に多様化しており、A(H5N1)ウイルス以外のH5亜型ウイルスでヒト感染例があるのはA(H5N6)ウイルスのみです。その他のH5亜型ウイルスのヒト感染例はこれまで報告されていません。
低病原性鳥インフルエンザA(H5N6)ウイルスは1975年以降,広い地域で検出されていました。高病原性鳥インフルエンザA(H5N6)ウイルスの家禽での最初の発生は中国で2014年に報告されました。
哺乳類への感染としてネコへの感染が報告されていますが、現在のところ,高病原性鳥インフルエンザA(H5N6)ウイルスはヒトに感受性を持つような変異やタミフル耐性になるような変異は見られておらず、哺乳動物に対して病原性が強くなる性質を持つような変異も見られていません。
ですので、現時点では抗原性鳥インフルエンザの人への感染を過敏に心配する必要はありません。

 

原因

原因はインフルエンザウィルス(influenza virus)です
インフルエンザウイルスはA,B,Cの3型があり、流行的な広がりを見せるのはA型とB型です。
このウイルスは鶏や豚などの腸内で変異を繰り返します。このときにウイルスの抗原性が変わりそれに対する抗体(免疫)を人が持っていないときに大流行させます。
A型では、HAには15種類、NAには9種類の抗原性の異なる亜型が存在し、これらの様々な組み合わせを持つウイルスが、ヒト以外にもブタやトリなどその他の宿主に広く分布しています。
1918年にスペインかぜ(H1N1)が出現し約39年間、1957年にはアジアかぜ(H2N2)が発生し約11年間続いた。1968年に香港型(H3N2)、1977年にソ連型(H1N1)、現在はA型であるH3N2とH1N1、およびB型の3種のインフルエンザウイルスが世界中で流行しています。
インフルエンザウイルス では連続抗原変異が頻繁に起こるので、毎年のように流行を繰り返すため、毎年のワクチンが必要となるのです。
このインフルエンザウイルスの疫学モデルになっているのが、猫のヘルペスウイルス(猫の上部気道感染症ウイルス)です。

 

症状

人ではまずウイルスの進入する上気道に異変を感じすぐに全身に広がります。
症状は急な発熱、頭痛、関節痛、倦怠感などでのどの痛みや鼻炎症状を伴います。
他には悪心、嘔吐、腹痛、下痢などの消化器官の症状もあります。
普通の風邪と違うのはそれと比べ症状が重いということです。
大体は数日で回復しますが高齢者などは細菌感染の合併症として
肺炎を起こし重篤になることがあります。

 

犬と猫はインフルエンザにかかるのか?


海外で犬や猫のインフルエンザの感染、流行の報告があります。
2004年に米国フロリダ州でグレイハウンドが呼吸器疾患に罹患し、H3N8型のインフルエンザでした。馬から伝搬し、犬に感染するように変異したことによるものでした。症状は呼吸器の症状(くしゃみなど)や発熱で、犬から犬への強い伝搬能力を持っていたとのことです。
2016年に米国ニューヨーク州の猫の保護施設で多くの猫がH7N2型のインフルエンザが確認され、これは鳥から伝搬し猫に感染するように変異したものでした。猫から猫への感染だけでなく、猫から人への感染も報告されています。症状は発熱、鼻水、鼻づまりなどが認められたそうです。
H3N2型のインフルエンザも犬への感染が報告されています。鳥由来で感染は中国や韓国で確認されました。
日本の場合野鳥がウィルスを持ってくるので、海外からの侵入を防ぐことはできません。
鳥が多くいるような場所への散歩や、野鳥と遊ばせたり、野鳥の羽を拾ったり、鳥の糞をなめさせたりすることを避けてください。 猫は全室内飼育を心がけましょう。
また、万が一犬や猫が風邪のような症状を起こしたら、動物病院にご相談ください。