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腎症候性出血熱

腎症候性出血熱

腎症候性出血熱は、第二次世界大戦時に旧満州で旧日本軍の間で流行し、国内では、1960年代に大阪梅田駅近くの一角での流行し、1970~1980年代に実験動物を介して感染が広がりました。
現在では中国で毎年約5万人、韓国で毎年約400人、欧州全域では毎年数千人以上の患者発生があると考えられ、全世界では年間入院患者数は約20万人と推測されています。
1960年頃から約10年間にわたり大阪梅田駅周辺で腎症候出血熱の散発例が発生したため、別名 梅田病とも呼ばれていて、1970〜80年代に実験目的で購入したラットがウイルスで汚染されており、1981年にはラット飼育者が死亡しています。1999年以降、国内で患者発生はないとされています。
しかし、世界的またアジア近隣では流行が見られており、様々な齧歯類が世界中から無検疫に近い状態で輸入されており、ペットショップなどで販売されているため注意が必要である。(実験動物販売者からの実験動物は安全である) 災害やペットとした購入した個体を放棄することで、地域感染の危険も示唆されています。
さらに問題なのが、診断がむずかしいことです。ウイルス分離に2週間以上の期間を必要とするため、迅速な診断ができず、また、この病気を疑って検査する必要があるため、診断されていない可能性が高いことです。

 

原因

原因はハンタンウイルス(Hantaanvirus)などです。
他にはドブラバウイルス(Dobravavirus)、プウマラウイルス(Puumalavirus)、
ソウルウイルス(Seoulvirus)があります。

 

感染

ネズミはヒトと共生していることや実験動物としても世界中に分布しているので感染が拡大しています。
ヒトへの感染源は、齧歯類で、ネズミの排せつ物や尿中にはウイルスが排出され、ウイルスに汚染された埃を吸入して感染します。つまり、ネズミの尿や糞に汚染された屋内など密閉空間は感染リスクが高いので、齧歯類の室内飼育には注意が必要です。
また、ウイルスを保有する齧歯類に咬まれた傷口から、その個体の唾液、体液、排泄物などが侵入し感染します。 潜伏期間は通常1~5週間の間で、主に2~3週間といわれています。通常、ヒトからヒトへの感染はないとされています。

症状

ドブネズミが感染源となる場合は重症となる場合が多く、突然の発熱から頭痛、悪寒、
めまい、腹痛、嘔吐などで発熱すると出血(結膜充血、点状出血)症状が見られます。
重傷の場合は死亡することもあります。
蛋白尿などの腎不全の兆候が見られますが回復します。